お知らせ

第64回ヘルパー研修会

今回の研修会は「介護技術・ベッド上での足浴介助」と題して、基本的な知識の復習と実技体験を行いました。足浴は、清拭介助と共に清潔を保つという点で、重要な介助の一つです。また、足は、心臓から一番遠く離れている為、血行が悪くなり、冷えやすい部分です。足浴を行うことにより全身が温まり、血液循環が良くなり、入浴と同様の効果があります。在宅支援を行う上で、リラクゼーションや血行促進、保清という目的だけではなく、寝たきり、またはターミナル期の方にとっては、生活の質の向上という視点において、大切な支援となります。
 今回は、マニュアルに従って手順の説明を行い、基本を踏まえた上で、相互に「足浴」介助を行いました。体験した職員からは、「気持ちよい」「強さも丁度よい」という意見と、「自分が適温だと思って用意した湯は熱すぎた。」「利用者さんへの湯加減の聞き取りが大事。」といった感想が挙がり、あらためて基本的な手順と技術を振返ることが出来ました。
 研修後の事例検討では、独居で認知症の方の薬の飲み忘れ、水分摂取が少ない等の課題に対する、意見交換を行いました。認知症の方の服薬支援について、ヘルパーの役割りは重要であり、それぞれの状態に応じた支援が必要なため、今回は、「一日分だけ用意する」という方法で自己管理が可能か?ということや、「ヘルパーの声かけや促し」「食事テーブルに用意する」などの部分介助、または環境調整の支援での服薬は可能か?という検討が行われました。また、水分摂取についても、「好きな飲み物を用意する」「身近にペットボトルを置いておく」などの環境的支援により、ご自身での水分補給が可能であるか?等の意見交換が行われました。
今回の研修では、ヘルパーの専門的な視点による「足浴」の重要性と認知症の方の個別援助の重要性を学ぶことができました。