地域ケアセンター 活動報告

「在宅支援に関わるリハビリスタッフの役割~理学療法士の視点から~」

平成21年度 第4回鴻池会地域ケアセンター公開研修会を7月15日(水)に開催しました。今回は鴻池荘訪問リハビリテーション 堀田修秀 理学療法士が「在宅支援に関わるリハビリスタッフの役割 ~理学療法士の視点から~ 」と題して研修会を行いました。法人職員及び地域の外部事業所より計82名の参加者があり盛会裏に終えることができました。
  まず「訪問リハビリテーションとは、在宅という生活の場で日常生活活動の自立と社会参加の向上を図ることを目的として、ご利用者と住環境・人的環境との適合を調整することが役割である。自宅での自立支援の効果的なサービスである。」との説明を受けました。
  今回の研修会では「目標指向的アプローチ」と「少量頻回訓練」という2つのキーワードがありました。
 「目標指向的アプローチ」については、「ご利用者がどのような個別的・個性的な新しい生活を創るか」というICFの視点で考えていくこと、そのために、ご本人の身体機能(できること、していること、すること)、ご利用者・ご家族の希望や要望、住宅環境等々の把握することが重要である。
また、「少量頻回訓練」については、訪問リハビリや通所リハビリテーションの訓練時間だけではなく、日常生活の中で目的を持った動作を頻回に行なうことで、実生活に合わせた必要な動作能力の向上が図れ活動の拡大にもなる。そこで1日の中で、また1週間のスケジュールの中で運動の頻度を考慮したケアプランを組み立てる必要があるということでした。
  例えば、「家族と一緒に外出できるようになりたい。」という長期目標に対して、まず「玄関まで安全に歩行をしたい。」と言う短期目標をたてます。そのために「日常生活の中で、歩く機会を設け運動の頻度を高めるため、朝、夕、2回の部屋の換気は、ヘルパーと一緒に行う。」と言う具体的なケア内容を取り入れます。この「目標指向的アプローチ」と「少量頻回訓練」をケアプランに取り入れるためには、他職種の専門的な評価と連携が必要であると思いました。
また、今回の研修会では、グループワークが行われました。
私自身、グループワークと言うと少し苦手意識がありましたが、参加者各々の自己紹介からはじまり、なごやかな雰囲気で皆さんと意見交換が出来ました。また、普段の業務で電話でしか話したことのない方とも「顔がわかる」関係に発展して、より一層連携を取り易い関係性を築く機会になりました。