地域ケアセンター 活動報告

「福祉用具を活用してQOLを高める」~福祉用具を利用した移動支援方法~

10月20日に「福祉用具を活用してQOLを高める~福祉用具を利用した移動支援方法~」をテーマに、講師を(株)ヤマシタコーポレーション奈良営業所 酒井友樹氏に依頼し、公開研修会を開催致しました。
  はじめに、移乗移動が生活に与える影響について説明がありました。「移乗動作は、あくまでもそれ自体が目的となることではなく、移動動作を成し遂げるための動作であり、移乗こそが、移動のある生活の第一歩です。そしてそれが、生活範囲の拡大、生活の質の向上を目指すことになる。」と話され、この第一歩を大切に感じ、移乗移動のある生活へ向けての支援が提供できる評価と目標設定をしなければと思いました。
  つぎに、福祉用具を利用した移乗方法をベッドやトランスファボード、リフトなどの福祉用具を用意してくださり、実演をスクリーンに映し出して、説明してくださいました。トランスファボードを使用した座位移乗の実演やリフトについては『快適で安全な移乗を実現するために、なくてはならない用具です』と話され、実際に体験もできたことで、 操作性や安楽性を体感することが出来、導入時のご家族やご利用者への説明や環境調整をイメージすることが出来ました。また、福祉用具の選定や導入には高い専門的知識が必要とされることが多く、専門家や他職種から評価とその情報共有と連携の必要性を感じました。
  最後に、酒井さんからも「主治医やリハビリスタッフ等の他職種との連携をとり、ケアプランにそって他職種が手をつなげていければ」というお話しがあり、どのような根拠でサービス利用をされるのかが確認でき、スムーズな連携のツールになるフェイスシートやサービス計画書が重要であることを伝えていただきました。今回の研修では、ケアマネジャーとしての役割や連携の必要性を再認識するとともに、「移乗移動」の持つ意味と「生活の質の向上」目指した目標設定について考える機会となりました。