地域ケアセンター 活動報告

10月 もう介護保険には頼らない地域の力で活性化を」

9月の健康教室は池之内区自治会館にて「認知症予防は日々の生活から~頭もからだも生き生きと~」のテーマで鴻池荘リハビリテーション部 金澤 江吏子作業療法士にお話をしていただきました。地域の皆さんがたくさん参加してくださり、遠くは高取からも参加していただきました。
   今回は来ていただいた時に昨日の日記を書いていただき、グループになって席についていただきました。初めに、金澤作業療法士より、2025年には認知症の高齢者が292万人、85歳以上のお年寄りの4人に一人が認知症と言われており、認知症は身近な問題。認知症は脳や身体の疾患を原因として記憶・判断力などの障害が起こり、普通の社会生活が送れなくなった状態との説明があり、日々の生活での予防が重要とのお話をしていただきました。
 予防をする為には歳をとると衰えてくる機能「記憶」「注意力」「計画力」を意識し日常生活を送る事が大切。具体的には「記憶」を鍛える。いつ・どこで・どんな事があったか(エピソード記憶)を覚え、「家計簿をつける。」「一日前の日記をつける。」「近況をふまえて友人に手紙を出す。」「注意力(複数の事を同時に行う時、適切に注意を配る)を鍛える。」「料理を作る。」「人と話しをする時に、相手の表情や気持ちに注意を向けながら話す。」「計画力(新しいことをするとき段取りを考えて実行する能力。)を鍛える。」「旅行の計画を立てる。」「頭を使うゲームをする。」「新しいことをする。」など日常生活での注意点を伝えていただきました。忘れてはならないのは、ウォーキングなどの有酸素運動は脳(前頭葉)の血流を良くする働きがあるとのこと。夕方のウォーキングは生理的な一日のリズムを作る為に効果的との事です。一日の生理的なリズムがしっかりしてくると、記憶機能も改善する傾向があるそうです。その他で日常生活で認知症になりにくいといわれている生活習慣として、
①買い物中に計算をしてレジへ行く等暮らしの中で必要な計算をする。
② 動物性脂肪を控え、塩分は10g以下にするなどバランスの良い食事をする。
③おしゃれやユーモアの心でいつも輝いていましょう。
④人と話をする。交流を持つ。閉じ篭りの人はアルツハイマー発症の危険度が8倍  も高いそうです。
⑤週3回はややきついと感じる運動をする。
⑥失敗を恐れず新しいものに挑戦する。
⑦ためになる情報は分りやすく人に伝える。
⑧迷ってもたまには初めての道を通る。
など日常生活で出来る認知症の予防について伝えていただきました。
 最後に、初めに書いていただいた昨日の日記と今日を比較し、グループで話しあいました。私が参加させていただいたグループでは、最近あった嬉しいことを伝えていただきながら自己紹介をし、昨日と今日を比べて違うところを話していただきました。「昨日はパンを食べたが、今日は忙しくて食べる暇がなかった。」「来客があり、日常とは違う忙しさがあった。」「昨日は体調が悪く、晩酌ができなかった。」など楽しい話ができました。日々の生活で認知症予防をする為には、日々の生活での工夫となんとなく毎日を送るのではなく、生き生きと毎日を送る事が一番の予防になる事を金澤作業療法士より伝えて頂きました。
  さて、9月21日はアルツハイマーデーです。認知症になっても暮らしたいところで暮らすことが出来るよう認知症を正しく理解しましょう。認知症サポーターになって、優しい地域作りを始めましょう。認知症サポーターについては鴻池荘在宅介護センターまでお問い合わせ下さい。
 10月の健康教室は、
10月24日(金)10:30~いきいきライフセンター多目的ホールで「もう介護保険には頼らない。地域の力で活性化を」とのテーマでテンダーヒル御所 わかば館館長 鶴田 浩史 氏にお話をしていただきます。皆様お誘い合わせの上、是非ご参加下さい