地域ケアセンター 活動報告

10月健康教室のご報告

10月の健康教室は、秋津ホームヘルパーステーションの森岡(介護福祉士)から、更衣とオムツ交換の方法について伝えて頂きました。
 はじめに、日頃から様々なご利用者の支援に関わっているヘルパーの視点から、「更衣やおむつ交換という行為は、清潔を保つという目的だけでなく、関節の動きや皮膚の状態など、健康状態を観察する機会でもあります。」と伝えられ、更に、心がけている点として、介護をされる側の立場に立ち、室内の温度は適温か、ご利用者に触れる手は冷たくないか、肌の露出等プライバシー保護の配慮が行えているかなど、更衣やおむつ交換の技術を学ぶだけではなく、それ以前に心がけなければいけない点を参加者に伝えて頂きました。
 その後の体験的な演習では、右麻痺の方を想定して、上着の着脱を実践して頂きました。参加者から「先に袖を通した方がいいのかな」「見ていたら簡単そうなのになぁ~。」「どっちからやったかな?」など、思考錯誤しながらも、介護をされる側の方に「大丈夫ですか?」と優しく声もかけておられる姿に、森岡さんから「声かけも大事な介助のひとつです。」と賞賛の言葉をかけられる場面も見られました。 
 後半は、オムツ交換を中心とした演習を行いました。寝たきりでも、その方の出来る力を活用することでお互いに安楽な介護が出来るというお話から、オムツの装着方法、ベット上での陰部洗浄の方法と注意点、(おむつ)パットを利用することで布団の汚染を防ぐ方法など、オムツ交換時のポイントを細かく伝えて頂きました。実際にご自宅で介護をされている方から質問もあがり、その質問に丁寧に答えられながら、現場での実際の技術が披露されると、「へーなるほどぉ」と、驚きと納得の表情で森岡さんの手元に見入っておられました。
今回は、演習を通し、介護の専門的な技術と介護をされる側の対場に立ったケアのポイントを伝えて頂き、地域の在宅介護支えるヘルパーさん達の専門性にあらためて気づかされました。また伝えて頂いた「正しい介護」は、ご本人はもちろん介護をする側も安楽であることを実感することが出来た健康教室でした。