地域ケアセンター 活動報告

3月健康教室のご報告

3月の健康教室は、作業療法士の倉賀野さんを講師に迎え、革細工でストラップ作りに挑戦しました。
 まず、倉賀野さんから、「私たちの生活の中には、色んな活動がありますが、その “活動の意味”は、人によって違います。作業療法では、その違いを大切にしています。」と伝えられました。
 そして、「今回挑戦するストラップ作りも、みんなで作ることが楽しいと感じる方や、誰かにプレゼントをして喜ぶ顔が見たいと思う方、その他に、作業に没頭して気分転換になる方など、個人によって感じ方が違います。その感じ方の違いこそが『活動の意味』であり、その意味に着目して、活動する意欲を引き出すことが重要です。」と話され、今回はストラップ作りを通して、自分にとってどのような意味を持つか体験して頂きました。
 早速、手順が説明されると、「トントントン」と、部屋中に木槌を叩く音が一斉に鳴り響き始めました。初めて挑戦される方ばかりだったので、恐る恐る木槌を打っておられた方も、倉賀野さんから「同じ模様を連続して付けるとバランスよく、おしゃれな柄になりますよ」と、アドバイスされると、木槌を持つ手にも徐々に力が入って、クッキリした模様が綺麗に浮かび上がって来ました。
 作業中は、隣同士で「どんな感じ?」と模様を見せ合ったり、麻痺のある方の作業を手伝ったり、みんなで協力しながら作業される方、黙々と作業に没頭されてる方など、それぞれが、ストラップ作りを楽しんでおられ、あっという間に、思い思いの模様のストラップが完成しました。
 今回の活動を通して、倉賀野さんが言われていた「それぞれの活動の意味の違い」を体感することが出来たのではないでしょうか。また、感想を伺った参加者の中には、嬉しそうに完成品を眺めながら「初めてだったけど、上手く出来た。家に帰ったら孫にあげようと思う」と話される方も居られ、「誰かの為に何かを作る」という「活動の意味」がその人の意欲を引き出すということを、参加者の笑顔から感じることができました。これからも、色んな活動を皆さんと行い、『それぞれの活動の意味』がいい効果を生み、楽しく、元気の出る健康教室にしていければと思っています。