地域ケアセンター 活動報告

9月「心のリハビリテーション ~つながる認知症予防~」

アルツハイマーデーのある9月の健康教室は、認知症予防をテーマに開催されました。
 まず、「物忘れ」と「認知症」の違いについて説明があり、認知症が脳の病気であることを理解しました。また、その予防については、年齢と共に衰える出来事を覚えておく「記憶」、複数の事を同時に行う為に必要な「注意力」、段取りを考えて実行する「計画力」の機能を日常から意識して過ごすことが認知症予防に効果的だそうです。例えば、旅行の計画や将棋や囲碁などのゲーム、近況を踏まえた手紙を友人に送ること等、好きなことや興味のある趣味活動や役割を担う家事や仕事などは3つの機能を活用できる要素がたくさん含んでいるそうです。
 そこで、自分自身が興味を持っている事はどんなことなのか、「興味・関心チェックリスト」を使って再確認していただきました。参加者の皆さんは家事仕事や、車の運転・畑・読書・観劇・俳句・野球・ダンス・歴史・楽器演奏・ボランティア・温泉など、様々な項目に対して「している」「していた」「興味がある」にチェックしながら、隣の方と見比べ「たくさんあるね」など楽しそうに取り組まれていました。
 そして、自分の興味や関心のある事柄を、改めて思い返してみることで「昔やってみたいと思いながら出来なかった事などに挑戦するキッカケになるかもしれません」と趣味活動を促す言葉を投げかけられ、また「興味のある項目が多くある事が良いわけではなく、“楽しく出来る事”が重要です」とお話されていました。  
 次に、昨日の出来事を思い返しながら日記をつけて頂きました。一日の時間の使い方も認知症予防に大きく関係しているようです。認知症の発症は、特に定年退職後の2~3年後が多く、その理由として仕事に費やしていた時間が減り、増えた自由な時間を、ごろ寝やテレビを見るなどで、楽しみや役割を感じられずに過ごすことが原因だそうです。そのため、一日の中の自由な時間を趣味や役割の時間として有意義に使うことが認知症予防につながるということでした。
 更に、バランスのいい食事や適度な運動、おしゃれを楽しんだり、人と交流を持つことも効果的な認知症予防で、閉じこもりがちな方は、人との交流のある方に比べて8倍も認知症発症の危険度が高いそうです。
 最後に「御所市地域活動マップ」を紹介し、ラジオ体操や趣味活動など地域で行われている活動を紹介され、自分が楽しいと感じる活動に参加して、心も体も健康で楽しく過ごしてくださいと締めくくられました。