地域ケアセンター 活動報告

「秋津ホームヘルパーステーションが公開するアセスメントとカンファレンスの実際」

平成20年12月17日(水)第9回鴻池会地域ケアセンター公開研修会を開催しました。今回は「秋津ホームヘルパーステーションが公開するアセスメントとカンファレンスの実際」と題して介護福祉士の森岡弘美・北村保子が講師となり勉強会を行いました。
  まず、北村から「センター方式」を用いた認知症の方のアセスメントの説明がありました。しかし、今回の説明は「センター方式」はケアプランが、すらすら作れる魔法のシートではないということでした。ケアに関わる各スタッフ全員が一緒に利用者本位のケアを見つける為に、その人にとって何が大切かという視点でアセスメントを行ない、その際「気づき」を高めていくことが重要であり、「センター方式」では「5つの視点」を共有して方向性をひとつにして取り組んでいくためのシートであることの説明がありました。
この5つの視点での気付きを共有する為に全部で16枚のシートがあり、今回はDシートの活用のポイントと「気づき」の照会でした。
  ケアマネジャーのみならず各スタッフが共通認識することにより、より良いケアプランが作成でき、ご利用者に「より良いケア」を受けて頂き在宅生活が継続できると改めて勉強できました。私としてはこの機会に「センター方式」についての内容の自主学習をしようと思いました。
  次に、森岡から独自のフィードバックシートの照会がありました。このシートでは「家族の要望・援助内容・援助後の家族の思い」を確認し、ほんとに必要な援助は何かという振り返りを、4段階討論法のものの考え方、意見交換においてはブレーンストーミングという手法を取り入れているとのことでした。このシートを活用することにより、勘や思いつきではなくアセスメントを基にした「気づき」の交換が大切であることが分かりました。
  私は、アセスメントを行う際、認知症により自分からの訴えがなくても、その人の尊厳を守り、その人らしさの継続を図るため、できることとできないことの把握が大切であると考えております。そのためにはセンター方式の活用や日々の業務で行われるモニタリング・担当者会議・再アセスメント等での振り返りが重要となります。今回の研修でご利用者、ご家族、他職種との係わりや連携の中で共通の視点を持ち「気付き」を大切にして日々の業務に活かさなければならないと思いました。
  地域ケアセンター合同研修会も9回と回数を重ね、研修会終了後は、事業所間で交流をされている場面もありました。今後も鴻池会地域ケアセンターが地域の事業所との連携や情報交換の場になればと思っております。