地域ケアセンター 活動報告

個人情報とマナーについて

「個人情報とマナーについて」をテーマに6月19日に開催された公開研修会に参加させていただきました。
 まず、個人情報では、19世紀に堕落したジャーナリズムから私生活を守ることを目的にまとめられた「プライバシーの権利」がプライバシーの起源であるという話しから、現在のプライバシーの領域が昔にくらべ格段に広がり、それに伴い個人情報の取り扱いについて法律が定められたという話を聞かせて頂きました。
個人情報の保護は一人ひとりが守らねばならない義務であり、私たちは職業上、個人情報を取り扱うことから、そのことを十分に理解し、意識して行動しなければなりません。
「ご利用者の個人情報に触れる会話を安易に公共の場で行う」「机の上に支援記録を広げたままにする」など、日常的に起こり得る出来事をあらためて振り返るきっかけとなりました。
 次に「人それぞれの価値観は違いについて」自分はこう思う、これが最も正しいなど思い込みで判断すると相手に不快な思いや迷惑をかけることになると説明があり、グループワークで価値観の違いを共感しました。このグループワークでは、まず、ある物語を読み5人の登場人物に対して気持ちが解かる順を理由とともに個人ワークで考え書き出し、次に、グループワークでそれぞれの考えをぶつけ合い一つにまとめる作業をしました。物語の内容はそれぞれが共有しているにもかかわらず、同じ考えもあれば、全く違う考えもあり、一つにまとまらないグループもあるなど同じ物語を読む中でも、違いがあることに驚かされました。それは、登場人物の気持ちが解かる順の違いのみではなく、物語に登場する人物の性別・年齢だけでも、捉え方は様々でした。 人は生まれ育った環境や経験などから価値観が育てられます。一つの物事の捉え方に価値観の違いを改めて実感することができました。 このグループワークの体験から、ケアマネジャーは、インテークにおける、ご利用者の価値観のアセスメントの必要性と、自身の価値観による思い込みではないマネジメントの重要性を感じました。
今回の研修に参加させていただいて、「相手を理解し、思いやりやの気持ちを持つこと」が大切であり、プライバシー保護や個人情報の保護も難しいことでは
なく、それは「相手を理解し思いやるという一つのマナー」ではないかと考えています。