地域ケアセンター 活動報告

訪問看護師が伝える健康管理~加齢に伴う身体の変化(排尿障害)について~

4月の健康教室は、春らしい天気の下、御所市中央公民館で開催し、会場周辺の地域から多くご参加を頂きました。今回は、「排尿障害」について御所訪問看護ステーションの中西看護師よりお伝えしました。
 排尿障害は、悩んでいる人が多いにも関わらず一人で悩みを抱えている人が多いと言われています。そこで、基本的な回数や量のお話の後、排尿の仕組みや、3大症状と言われる「頻尿」「尿失禁」「排尿困難」について説明されました。
 更に、性別によって原因や症状が異なることも伝えられ、男性は年齢を重ねると前立腺肥大などが原因で「尿が出難い」といった排出障害が起こりやすく、女性は、閉経や出産による骨盤底筋の弛緩が原因で「尿漏れ」などが起こりやすくなるそうです。また、尿失禁のタイプには、重い物を持ったり、くしゃみ等、おなかに力がかかる時に漏れてしまう「腹圧性尿失禁」や尿意を感じるとトイレまで我慢出来ない「切迫性尿失禁」その他、病気が原因で起こる失禁がある事が説明されました。
 後半は、症状が改善する方法や日頃の注意点が伝えられました。
 まず、切迫性尿失禁には、トイレに行きたいと感じてから、しばらく我慢して膀胱の容量を拡大する「膀胱トレーニング」、尿漏れ予防や改善には、尿道を引き締める筋肉を鍛える「骨盤底筋トレーニング」が紹介されました。参加者の皆さんは、実際にお腹に手を当てながら実践されていました。
 日頃の注意点は、外出時にはトイレの場所をあらかじめ確認したり、カフェインの多く含む飲み物は過剰に摂取しない等、ちょっとした意識で実践できることが紹介されま
した。そこで、中西さんから「カフェインの一番多く含む飲み物は玉露です」と伝えられると「コーヒーじゃないんや」と驚きの声もありました。
 最後に、女性専門外来のある病院も紹介され、「恥ずかしがらずに受診することも大切ですよ」と締めくくられました。