地域ケアセンター 活動報告

4月公開研修会のご報告

「活動・参加に焦点を当てたケアマネジメント」
平成27年4月17日鴻池会研修棟において、「活動・参加に焦点を当てたケアマネジメント」と題して、地域ケアセンター居宅介護支援事業所田中福代ケアマネジャーを講師に公開研修会を開催しました。
はじめに、今回の介護報酬改定では、地域包括ケアシステムの構築に向けて”参加と活動に焦点を当てたリハビリテーションの推進”が図られており、リハビリ専門職の評価を基にケアマネジャーを中心とした『本人らしさを考えた”参加”に向けた支援』が出来る仕組みが制度として組み込まれていると伝えられました。
次に、「活動・参加に焦点を当てたケアマネジメント」に必要不可欠な「人が生きるということを総合的に捉える」ICFについて事例を通して改めて学びました。
事例は、認知症で家族のレスパイトが必要=デイサービス利用という「CMの短絡的なケアマネジメント」から、ご本人の好きなことである「個人因子」とできる活動としての「活動因子」に着目したSurveyの評価を基にチームで情報を共有し、根拠あるアプローチを行うものでした。その結果、ご本人にとって目的と意味のある「デイサービスでの畑仕事」という”参加”につながったケアマネジメントの過程を伝えていただきました。
また、Surveyがご利用者の希望を知るために使う、興味・関心チェックシートを実際に自分に当てはめて記入し、「してみたい」「興味がある」のに「していない」理由について考えることで、目標達成に向け働きかけるポイントを見つける視点を学ぶことが出来ました。
後半は、平成27年2月に開催されたケアマネ大会in和歌山のビデオが上映され、講演された安川診療所のDRの「人間は人との関わりの中にあって初めて人であり」ケアマネジャーの仕事は「その方の生きる意味を見つける事」というお話を聴き、その方が元々持っている人と人との関わり(役割)に目を向けることの大切さに気付くことが出来ました。
今回の研修では、その方らしさを考えることがその方の生きる意味を見つける事につなり、「活動・参加に焦点を当てたケアマネジメント」の実現には、リハビリ専門職だけではなく、ケアマネをはじめ、支援チーム全員がICFの視点を持ち、それぞれの専門性からアセスメントを行い、連携を密に情報共有することが不可欠であると強く感じました。