地域ケアセンター 活動報告

12月「懐かしいお話を聞かせてくださいPart4」~一服のお茶と御所の昔話~

12月の健康教室は、毎年恒例のお茶会を開催させていただきました。去年に引き続き、ごせおはなしの会のみなさんによる、昔話しと共に、少し「ほっと」できる楽しい時間を過ごしていただくことができました。
  お話しが始まる時には、「♪ロウソク、パッ!もひとつパッ!」と歌を唄いながら、大きなロウソクに火を灯し、ゆらゆらと温かく燃える炎を見つめながら、3つのお話しを聴かせて頂きました。
「貧乏神」は、貧しい暮らしを送っていた夫婦がため息を止めて笑顔で生活すると貧乏神が家から消え、幸せに暮らしたというお話しでした。「およし狐」は、玉手に古くから伝わるお話しで、狐が亡くなった娘に姿を変えて、病気の母を看病したというしんみりと優しい内容で、「冬の山」は、食べ物がなく、お腹をすかせている狐の親子のために、人間が狐の好物を用意し、狐の親子は嬉しそうに一つずつ咥えて山へ帰っていったという、室に伝わるお話しでした。
優しい語り口調と、身近な御所の地域に伝わるお話しで一層親しみを持って聴かせて頂きました。お話しの後は、輪になって、お手玉を使った手遊びで盛り上がりました。
楽しいお話しの後は、池之内区女性部茶道同好会の田村さんによるお点前でお茶を頂きました。「年末の慌しい時ですが、ここにいる間、少しゆっくりと過ごしてください」とお話しして下さいました。
この時期らしい「無事」と書かれた掛け軸と季節のお花が、お茶席の空間を作り出し、お点前をする田村さんの美しい所作に会場が一層優雅な空気に包まれました。
お茶が立つと、「おいしいなぁ」と、ゆっくりと味わいながら会場全体が笑顔に包まれ、それぞれ隣の方と普段の慌しさを忘れる雰囲気で楽しそうにお話しをされていました。さらに、「このお茶碗は何焼きですか?」と尋ねられたりと、お茶会を満喫していただいている様子でした。