地域ケアセンター 活動報告

9月 健康教室ご報告

今日から始める認知症予防~自分ですること 家族が出来ること~
 9月の健康教室は、9月21日の「世界アルツハイマーデー」にちなんで、認知症をテーマにお伝えしました。
 現在、85歳以上の4人に1人が認知症の高齢者で、その数は年々増加しているそうです。
 次に、認知症の原因には、脳梗塞や脳出血など脳そのものが原因で起こる「一時的要因」と、骨折や麻痺など身体的な原因や、定年退職など環境の変化による精神的なストレスの「二次的要因」があり、これら2つが様々に関係して出現するそうです。
 まず「脳血管性認知症」は高血圧や糖尿病などの疾患と関係があり、症状は悪くなったり、良くなったりしながら進み、精神的に不安定になる特徴があり、一方「アルツハイマー型認知症」は、ゆっくりと症状が進行し、認知症の自覚がないことが多く、落ち着きがなくなるなどの傾向があるそうです。
 そこで、日常生活で出来る認知症予防の方法が紹介されました。①今日の献立を考える。②自分の足を使って歩く。③生活の中で計算をしてみる。どれも、ちょっとした意識で取り入れられる習慣ばかりでした。
 会場からは、「食事作りでは、作った事のない、家族が喜ぶメニューにも挑戦しています」とすでに、認知症予防を実践されてる方の声を聞くことができました。
 後半は、「家族ができること」を中心にお話されました。家族が接するポイントとして、①その人のペースに合せる。(出来ることは時間がかかっても見守る)②根気よく繰り返し答える。(本人を否定せず、受け入れる)③一度に一つのことを伝える。(一つずつゆっくりと伝えることが大切)④話だけでなく、書いてみる。(視覚からの情報の方が伝わりやすいことがある)⑤感情は伝わることを忘れない。(表情や発言に敏感である)これら5つを心がけることで、ご本人の心の安定につながるそうです。
  最後に、認知症は早期発見・早期治療により進行を遅らせる事が出来ることから、早期発見の目安といったチェック項目が紹介されました。認知 症を病気として捉え、異変を察知し、早期受診につなげることの重要性が伝えられました。認知症を正しく理解することが、家族の心の余裕につながると感じました。