地域ケアセンター 活動報告

「感染症の特徴を知り、医療の知識を深める」~アセスメントのコツ~」

今年度10回目の研修会を平成23年1月19日、鴻池会研修棟に於いて開催し、寒い時期であるにもかかわらず、多数のご参加をいただきました
  今回は、御所訪問看護ステーションの大家看護師に講師を依頼して「感染症の特徴を知り、医療の知識を深める」~アセスメントのコツ~という内容で行なわれ、感染症の中でも抵抗力や免疫力の低下した方に多い尿路感染症と誤嚥性肺炎について勉強させていただきました。
  先ず、尿路感染症では、熱の有無で膀胱炎か腎盂腎炎に分類されることや、カテーテルの管理方法と留置カテーテル装着時の感染しやすい部位についての詳しい説明と、蓄尿バッグが紺色になるのは、便秘と尿路感染症の合併症によるもので紫色蓄尿バッグ症候群であると説明していただきました。 誤嚥性肺炎については、高齢者は熟睡しているときに嚥下反射が極端に低下するため、夜間に肺炎を起こしやすいことや、睡眠中に少量の唾液や胃液が気管に入る「不顕性誤嚥」も多いとのことで夜間の睡眠中の状態の把握も大切であるとのことでした。
 アセスメントのコツとして、「異常の早期発見ができれば、障害を最小限に押え、安全安楽な在宅生活を送ることができる。そのためには、正常と異常の違いをアセスメントする医学的な知識が必要となってくる」と話され、感染や誤嚥のリスクの高い方であれば、服薬内容は勿論、食事に関する一般的な内容から嚥下状態、覚醒状態など、又、排泄に関する内容では、尿量、バルーン交換の頻度、膀胱洗浄の有無、その他、清潔、口腔保清内容などのポイントを伝えていただきました。これにより、ケアマネジャーはサービス計画書2の課題と目標が明確になり、医療の必要性と連携に?げる事ができることを学びました。
会場からの質疑では、「咽なくなった時に何故注意が必要なのか?」という質問があり、ST曽山氏から「咽という嚥下反射ができなくなると誤嚥のリスクが高くなる。」と補足の説明があり、より理解が深まりました。
 今後は、ご利用者の病歴や症状に対して深い医療知識を身につけて、ケアプランに支援内容を反映させ、連携を強化していきたいと思っています。