地域ケアセンター 活動報告

『サービス提供事業者に役立つ応急手当』

1月20日(水)鴻池荘で 『サービス提供事業者に役立つ応急手当』 というテーマで御所訪問看護ステーション 武田美奈子看護師により
~訪問看護師よる応急手当の実演と体験~ の公開研修会が開催されました。
当日は、サービスを提供している私たちが知っておかなければいけない内容であるため、介護に携わっておられる事業所スタッフの方が、多数参加してくださいました。
  今回の講義は、まず、「サービスを提供する中で、急変した状態にいつ遭遇するかもしれません。第一発見者である私たちが落ち着いて対応することで、助ける事が出来る可能性が出てきます。助けられるのはその場にいるあなたです。」という投げかけからはじまりました。
 前半は、①転倒転落事故 ②冬場の入浴での事故 ③誤嚥 ④出血 ⑤骨折 ⑥火傷について、事故を起す原因やそれを防ぐ方法とそれぞれの症状に応じた処置について、病院や訪問看護での体験を交えて具体的でわかりやすい説明がありました。
入浴については、若者と中高年の血圧の変化の違いを学び、誤嚥時の応急処置では誤嚥防止のための注意点や 「ハイムリック法」 「背部叩打法」 の説明、低温火傷では、44度の湯たんぽで同じところに3~4時間で低温やけどを発生するとのことで体温より少し高い温度で低温火傷になるとの事でした。
また、「高齢者の方は安全と思われがちな家庭内で事故に遭い、大きなケガをして43.6%の人が入院される。そして骨折から寝たきりや引きこもりにつながる。初期の処置がその後の経過に大きく左右される。」 という言葉に 『応急手当』 を学ぼうと参加された皆さんは真剣にメモをとり、聞いておられました。
後半では、まず、「救急車が到着するまで6.3分かかると言われ、そばにいた人が救急蘇生を行なうかどうかで11倍の生存率が違う」 との講義があり、その後、心肺蘇生法とADEを使っての実演がありました。
モデルの人形とAEDを囲み武田看護師のことばを聞き逃さないようにと緊迫した空気が流れましたが参加者から、「心臓マッサージいつ止めればいいんですか?」などの質問のやり取りで緊張感の中にもアットホームな研修会となりました。
今回大勢の方の参加いただいたことで、お一人お一人適切な対応を身につけるだけでなく、それぞれ関わっておられる利用者さんや地域の方々の命を守り、また大切な人の命を守る一人となるのではないでしょうか