地域ケアセンター 活動報告

公開研修会ご報告 高齢者の栄養管理~美味しく・楽しく・安全に~

高齢者の栄養管理~美味しく・楽しく・安全~
 平成24年1月公開研修会「高齢者の栄養管理」~おいしく、楽しく、安全に~について秋津鴻池病院・管理栄養士の都築尚子氏よりお話頂きました。
 先ず、秋津鴻池病院では、全入院患者を対象とした栄養ケアマネジメント体制があり(多職種協働)嚥下状態に合わせた段階的な食事内容の個別対応食を実施している事を教えて頂きました。
印象に残ったのは、「栄養評価・判定の方法は決して定められた形式があるわけではなく、病院・施設によってソフト食やキザミ食など嚥下食の形態・表現が違うため食事形体の情報提供だけでは連携が難しい。そのためには、他施設・他院の形態を知る事で、より円滑な連携に努める必要がある。」というお話しでした。ケアマネからの情報提供においても、食事形体の名称だけではなく、より詳細な食事内容の情報が必要だということをあらめて感じました。
 次に「介護予防は食事からしていく」という内容では、「高血圧症や減塩の必要な方は味噌汁はなるべく汁を残す」「魚に醤油の代わりにレモンを使う」「糖尿病の方の食事については特に食べてはいけないものは無く、日常生活に必要な量をバランスよく摂る」など、一般的に思われているような難しい事をする訳では無く、日ごろの心がけとバランスが大切だということを教えて頂きました。
 また、最近の介護食について、暖かくて美味しそうなゼリーでできた肉じゃが・巻き寿司ゼリーなど、見た目も普通の食事と変わらない食事の紹介や、その人それぞれに合った調理器具の選び方など、参加された方々も興味を引かれた方が多かった様です。
 最後に嚥下障害の方の事例からご家族・栄養士・ケアマネ・デイサービスの連携で、通所でもご本人に適した食事を提供できたケースの紹介があり、自分もチームケアの一員としてより一層連携に努め、ご利用者の生活を支えていきたいと感じた研修会でした。