地域ケアセンター 活動報告

7月 公開研修会のご報告

公開研修会  ご報告
「福祉用具を上手く活用しよう!~褥瘡対策を考える~」
平成25年7月19日 『福祉用具を上手く活用しよう!~褥瘡対策を考える~』をテーマに公開研修会が開催されました。
 今回は、大和興産とのタイアップにより、株式会社モルテン(伴之木大輔氏)を講師に、褥瘡に対する基本的な考え方から、圧が身体に及ぼす影響についての理論的なお話を聞かせて頂きました。
 褥瘡の予防対策では、①体圧分散式寝具の使用 ②体位変換、ポジショニングの実施 ③適切なベッド操作、背抜き、圧抜きの実施があり、①体圧分散式寝具の使用(選定)では、大きく「静止型マットレス」と「エアマット」に分けられ、利用する方の体系、身体の状態、普段の過ごし方やニーズを考慮する必要があるというポイントを伝えら、次に②体位変換、ポジショニングの実施については、実際に実演いただき、「身体とマットレスの隙間を埋めるようにする。」「点ではなく面で支える」という理由と方法を参加者の体験と、それを実際に見ることにより、理解を深めることができました。また、「介助を行う際のコミュニケーションは、安心感をもたらし、苦痛改善の効果もある」という言葉に、あらためてコミュニケーションの大切さにも気づくきっかけを頂きました。
最後に③適切なベッド操作、背抜き、圧抜きについては、背上げ背下げが適切な操作であっても、身体には圧がかかっており、「一旦背中をベッドから外す」などの圧抜きのケアは、圧が取り除くだけでなく、なによりも不快感を取り除くことができるということを学びました。
 講義中には、身体への圧のかかり具合を体験させて頂いたり、また体圧測定器で、何処にどのように圧がかかっているかを、視覚的に見せて頂いたたり、実際の体験や体感を通して、理解することが出来ました。
 研修終了後にも、沢山の参加者の方が、最新のエアマットの寝心地や体位変換機能、クッションなどを体験しておられ、福祉用具に関する関心の高さがうかがえました。
 今回の研修を通して、まず「痛み」「しびれ」「苦しさ」に気づき、それを取り除き、気持ちよく過ごせるように適切な福祉用具を選定することが、ご利用者のQOLを高め、褥創予防につながるということを学びました。
今後も “ご本人、ご家族、関わるすべての人がより良い状態”に近づけるよう、専門的な学びを深めて行きたいと思います。