地域ケアセンター 活動報告

8月 公開研修会ご報告「通所系サービスの現状」~通所リハビリテーションの役割~

今回鴻池荘通所リハビリテーションより、平成24年4月の医療・介護の同時改定を見据えた第一弾として、改定の中心である「地域包括システム」の中でキーワードとなる~通所リハビリテーションの役割~についてお話して頂きました。
 はじめに、近隣圏域の通所リハビリテーションと通所介護の分布が示され、通所サービスの担う役割をサービス提供内容と特徴を比較し説明して頂きました。そこでは、それぞれの役割を理解し、使い分けが出来ると、より利用者のニーズに適したサービスの選択が出来るのではないかと話され、具体的に、鴻池荘における通所リハビリテーションの事例を通して紹介して頂きました。
事例では、サービス提供者の気づきから、ケアマネジャーを中心とした情報交換と伝達がお行われ、ご利用者の自立に向けた支援がおこなわれた流れをケアプランの展開を通して説明して頂き、リハビリテーションの評価をもとにしたケアマネジメントのイメージを捉えることが出来ました。
 改定の動向では、厚生労働省 老健局の方が報告された「平成24年度介護報酬改定の動向」の一部を紹介して頂き、そこでは、『介護が必要になっても自宅で療養したいと思われている方の想いに応えるためにも「デイサービス」「デイケア」を始めとする居宅サービスが、利用者の在宅生活を支援すべく、努力していかなければならない』と述べられていたというお話しを聞き、ケアマネジャーとして、ご利用者の思いを実現するケアマネジメントのあり方を再認識しなければならないと感じました。最後に、平成20年度「介護支援専門員の医療的ケアの知識向上のための調査研究事業」の資料から、ケアマネジャーのリハビリ活用状況として、約7割のケアマネジャーがリハ未使用であり、その理由として「地域のリハ資源が不足している」しかし、専門職がいない施設でも、効果的にリハビリを提供することができ、地域全体をリハ資源と捉え、包括的に利用者を支援するという視点を持つことが出来るという厚生労働省からの言葉を伝え、課題のひとつとして、デイケアとデイサービスでそれぞれの特色を認識し、提供されるサービス内容に差別化を図っていく必要があるという内容を伝えていただきました。今回の研修を通して、ケアマネジメントにおける改定のキーワードである「リハビリテーション前置」という意味を、リハビリテーションの重要性と必要性を伝えて頂くことで理解できた研修会でした。