地域ケアセンター 活動報告

8月 研修会のご報告

知っておきたい薬の知識part6
平成26年8月22日鴻池会研修棟にて、秋津鴻池病院薬剤部 中村恵暢氏より「知っておきたい薬の知識Part6」と題して「安定剤」をテーマに開催しました。安定剤には、「服薬するのは不安」「依存性があるのではないか」などのイメージが強く、本来の効果や種類など、服薬している方は多いのも関わらず、正しく理解していない状況があり、今回の研修を開催させていただきました。
 今回は、安定剤の中でも約8割を占めているベンゾジアゼピン系薬剤の特徴について伝えて頂きました。この薬剤には、抗不安作用、筋弛緩作用、抗けいれん作用、鎮静・睡眠作用があり、タイプや用量によって睡眠薬向けや抗不安薬向けに分類されることが説明されました。
 そこでまず、睡眠障害は、「入眠障害」、「中途覚醒」、「早朝覚醒」「熟眠障害」と4つに分類され、睡眠薬は、効果の現れる速さや持続時間に違いがあり、不眠症のタイプにより使い分けされることが伝えられました。次に、「抗不安薬」については、抗不安作用に主眼を置いた効果があり、気分を落ち着かせるために、長時間にわたって効いているものが多いという特徴や、ふらつき、記憶障害、せん妄などの副作用があると説明がありました。
 最後に、薬の減量や中止方法については、「漸減法」「隔日法」「漸減法と隔日法の組み合わせ」などの方法があり、医師と相談することが大切であることが伝えられました。
 「飲み合わせは?」「抗不安薬は長時間効いてもふらつきはないの?」といった質問が多く上がり、参加者の中にも、睡眠薬を服用されている方もおられ、関心の高さが伺えました。
 今回の研修を通して、ケアマネジャーとして、ご利用者の服薬内容はもちろん、その効果や副作用について様々な視点を持ったアセスメントが可能となり、医師への具体的な相談につながるのではないかと感じました。