地域ケアセンター 活動報告

9月の健康教室のご報告

楽しく認知症予防~頭とからだのトレーニング~
 9月の健康教室は、日常生活に取り入れられる楽しい認知症予防を学びました。
 まず、ハッキリと思い出せない老化による物忘れと、記憶そのものが障害される認知症の違いについて説明されました。高齢化に伴い、認知症高齢者も年々増加し、85歳以上の4人に1人が認知症と言われているそうです。
「昨日の夕食の献立を覚えていますか?」と松瀬氏が投げかけると「ご飯とお漬物!」と参加者の中から大きな声があがり、会場に笑い声が広がりました。この様に、前日の食事を思い出すことも大切だとお話しされました。認知症予防のポイントは、いつ、どこで、どんなことがあったかを覚えておく「記憶」、同時に複数の事を行える「注意力」、段取りを考える「計画力」といった、年齢を重ねるうちに衰える機能を使うことが効果的だそうです。日常生活の中にも、これらの要素を含んだ活動がたくさんあり、身近なものでは、料理や園芸などが挙げられるそうです。また、ウォーキングなどの運動も、一日の生活のリズムが整うことで、記憶機能の改善も期待できるとお話してくださいました。
 次に、参加者全員に物忘れの度合いを「自己診断チャート」と「予測テスト」でチェックして頂きました。皆さん鉛筆を手に真剣な表情で質問に答えておられましたが、隣同士で結果を見せ合い「これはあぶないなぁ」などお互いと冗談を言いながら苦笑いしておられました。
 後半は、日常生活を少し意識することで実践できる認知症予防法を紹介して頂きました。例えば、アルバムや棚の整理など普段しない所の掃除や、買い物の割引計算や万歩計の確認など、数字を意識的に頭で計算することは、認知症予防に効果的な、前頭葉の働きを活発にするそうです。               
 次に、体を使って楽しくできる認知症予防に全員で挑戦しました。まず、「もしもしカメよ~」とリズムに合わせて手と足を規則的に叩いたり、「ドンドン・タン・ドン」と指定された複雑なリズムを、手と足ふみで音を立てて実践しました。覚えるリズムが多くなるほど、叩くリズムの音が小さくなり、その分、会場から笑い声が大きく響きました。何気ない日常も、何かひとつ心がけることで効果的な認知症予防につながると学んだ健康教室でした。