地域ケアセンター 活動報告

10月 健康教室ご報告

趣味を通して元気になれる Part2~きっかけは、興味・関心・体験から~
 今回の健康教室は、鴻池荘訪問リハビリテーション黒崎作業療法士により、趣味活動について話していただきました。これまでの老人保健事業では、生活習慣病を予防することによって「健康な65歳」を目指してきましたが、これからは病気を持ちながらも、社会参加を含めて生活機能が自立し生きがいにあふれた「活動的な85歳」が新しい高齢者像であるとのことです。
 早速、革細工(コースター作り)を体験しました。金属の棒を湿らせた革に当て、木槌で叩いて模様をつけていきます。棒の先端は様々な形になっており、どの模様をつけるか、あれこれと棒を手に取り悩んだり、周りの方と相談したりしながら次々と模様を刻んでおられました。ひとつの型でシンプルな模様を作る方、たくさんの型を組み合わせて複雑な模様を作る方、それぞれ個性的で素敵なコースターが出来上がっていきました。
 サテライト蜻蛉にて行なわれた為、地域の方だけでなく、施設を利用されている方も参加されました。片手で作業される方や少し手の力の弱い方も、スタッフと協力しながら取り組んでおられました。又、木槌を見ながら「昔よく杭打ちをしたなぁ。」と杭の打ち方を教えて下さる場面もありました。お互いの作品を見ながら、手も口も休まることなく、賑やかに作業を楽しんでおられました。
 私たちが普段行なう活動には意味があるとのことです。身の回りの事をする、誰かのために何かを作る・与えるなどの役割活動、楽しみを感じる自由行動などがあり、同じことをしていても、その人にとっては意味は異なるとのことです。
 高齢になるにつれ、生活における活動内容は変化していき、これまで仕事や家事に使っていた時間が減り、自由な時間が増えていきます。たとえ病気を持っていても、増加する自由な時間を「活動的」に過ごせるように、また、その人にとって大切なことができるように、関心・興味をもったものに触れてみましょうとのことでした。
 今回の「革細工」に対し、「どんな物ができるのかな?」と関心を持ち、「楽しそう!」「やってみようかな?」と参加したことで、新しい趣味活動へのきっかけとなる体験ができました。