地域ケアセンター 活動報告

10月 公開研修会 in万葉ホール ご報告

10月12日橿原市万葉ホールにおいて「リハビリテーション視点からみた住宅改修と福祉用具の選定」と題して、鴻池荘訪問リハビリテーション倉谷みゆき氏を講師として公開研修会が開催されました。
 始めに介護保険サービスの動向についての説明があり、その中で医療保険の改正を受け、在院日数の短縮化の影響で、入院中に十分なリハビリテーションを受けられない現状があり、回復途中での退院も見られるとのことでした。また介護保険下での訪問リハビリの普及率は低く、生活の中に活動を取り入れる工夫が必要であること、要支援などの軽度者に適切なリハビリテーションを行うことで廃用症候群の進行を予防でき、介護状態の重度化が防げるとのお話があり、早期のリハビリテーションの重要性が理解できました。
 次に「リハビリテーション前置」の説明がありました。在宅におけるサービスの利用時には、まずリハビリ担当者による適切な評価を行い、たとえば入浴介助の支援であれば家族やヘルパーさんに適切な介助法の伝達を行います。それにより実際のケアを行う家族やヘルパーさんは過不足のない安全な支援が行え、成果も期待できるという考え方です。リハビリ担当者の適切な評価のフィードバックによる適切な介助が、利用者の「成功体験」を引き出しその後の「自信回復」や「意欲向上」に繋がる良循環のサイクルを完成させ、新たな挑戦に繋がるという説明がありました。
 その後、事例をもとに課題に対しどのようなサービスが必要なのか、グループごとでディスカッションを行いました。各専門職よりリハビリをどのように利用したら良いか、外泊時の福祉用具の利用は可能か等、意見交換ができ大変参考になりましたが、単になるグループワークにとどまらず、参加者の日頃の苦労話や、ストレス解消法までお聞きでき楽しい交流の場が持てました。
 今回の研修会では適切な住宅改修と福祉用具の選定には、リハビリテーションの専門的な視点と各専門職の情報と連携が必要であり、その結果により提供されるサービスが利用者の自立の促進に繋がることを勉強さていただきました。