地域ケアセンター 活動報告

10月の公開研修会のご報告

「主体性を引き出すケアマネジメントとは」パート2~アセスメントの視点を探る~
 今回の研修会は、鴻池会居宅介護支援事業所の森本ケアマネジャーにより私たちが日々行なっているアセスメントの視点について、「ひもときシート」を使ったグループワーク研修会が開催されました。
 はじめに、この「ひもときシート」は、利用者の抱える課題に対して、介護者の立場から、根拠なくやみくもにケアを行うのではなく、情報の整理を行い、(それにより思考の展開を行うことにより、)根拠のある利用者本位の援助につなげていくためのシートであるという説明がありました。
 そして、このシートはアセスメントシートではなく、「SOAP方式」のSとOにあたる部分であり、S(主観的情報)とO(客観的情報)を整理し、「アセスメントの視点と焦点を定めていくための「前段階の作業」と位置づけるシートである。」という説明の後、実際にシートを使ってグループワークが行われました。
ひもときシートは3段階に分かれていますが、今回は、ステップ2の分析的理解を中心とし、課題に対して、「病気や薬」「身体面」「精神面」「環境面」等8つの項目について話し合い、その理由を分析していくとうワークを行いました。
各クループでは、フアシリテーターの投げかけをきっかけに、それぞれの経験から活発な意見が飛び交い、各専門職の視点からの意見は、一人では見えていないこと、表に出ていない課題があることの「気づき」を得ることができました。
グループワークの後は、「事実の整理」と「新しい課題への気づき」に付いて発表があり、森本氏は「私たちが大切にしたいのは、いかに援助する方のことを理解できるかであり、ひもときシートにもあるアセスメントの視点、「気づき」だと思います。そしてご家族やサービス事業所間の連携を取る事でたくさんの「気づき」が得られ、課題解決ができるのではないかと思っています」と締めくくられました。
 参加された方からも一人では見えない「気づき」がえられ、現場へ持ち帰り「ひもときシート」を使ってみたいとの感想がありました。
援助者する者にとって 思い込み、違った視点に気づく事は、とても重要です。
 研修会に参加し自分自身の関わりに新しい「気づき」の視点を持つ事が出来た事と共に再度「チームケア」を体感できた研修会となりました