地域ケアセンター 活動報告

12月健康教室 報告

懐かしいお話を聞かせてください パート5
~一服のお茶と御所の昔話~
本格的な冬の寒さの中、たくさんの方にお越し頂き、むかし話とお茶会で今年最後の健康教室を開催しました。
御所おはなしの会の皆さんから3つのお話を聞かせて頂きました。まず、「大晦日の嫁の頼み」は、嫁が十四歳の頃に見た不思議な夢をこれまで誰も信じてもらえなかったが、唯一、信じてくれた主人が、大晦日の夜、嫁のみた夢通りに山へ登り、木の下から掘りだした鬼の入ったお棺を持ち帰ると正月の朝、大判小判に変わり、幸せに暮らしたというお話。「大年の客」は、会津地方の昔話で、東北弁の語り口調で聞かせていただきました。内容は、貧しくも仲良く暮らしていた夫婦が大晦日の夜に小さいお坊さんを親切に泊めたことで、お坊さんが福の神となって大判小判に姿を変えたというお話。最後は御所の一言主神社に伝わる「乳いちょうの話」を紙芝居で伝えていただきました。内容は、赤ん坊を産んですぐに亡くなった娘の代わりに、娘が大切に育てた イチョウの木が乳を出したという悲しくも心温まるお話でした。
 お話の後は、音楽に合わせておはなしの会の皆さんの元気な「えいっ」という掛け声で全員で声を出して、鳴子やタオルを使って楽しく体を動かしました。
後半は、池之内茶道同好会の田村さんのお点前で、「ほっ」とできる時間を過ごして頂きました。 
 「今年は、東日本大震災や紀伊半島の台風被害など、心を痛める事が多く起こった年だったので、『忍耐』と書かれた軸を選びました。」とはじめにお話されました。
 丁寧な手さばきを見る参加者のみなさんは、いつもより背筋をすっと正しておられる様でした。心地いい緊張感に会場が包まれる中、お菓子が配られ、順番にお茶が振る舞われました。「こんなん久しぶりで嬉しわぁ」と喜んでおられる姿がとても印象的でした。
 今年も一年、健康教室を無事に開催することが出来たことに参加者の皆さんやご協力頂いた方へ感謝の気持ちで一 杯になりました。
 最後は、「お正月」の歌を全員で歌い、よい年が迎えられるよう願いながら終了しました。