地域ケアセンター 活動報告

5月 公開研修会のご報告

公開研修会ご報告
「地域で訪問看護が担う役割」
現在、国はおよそ中学校圏域の地域で、医療と介護などによる包括的なケア体制の構築を目標に「地域包括ケアシステム」という構想を打ち出しています。そこで、今回の公開研修会は、「地域で訪問看護が担う役割」~地域包括ケアに向けて~をテーマに御所訪問看護ステーション 森田篤代所長にお話をして頂きました。
 はじめに、御所訪問看護ステーションでは、地域包括ケア体制へ向けて、介護職員等による痰の吸引や、経管栄養を行うための実地研修の体制、24時間緊急体制を整え、在宅サービスの強化を図っているというお話しがありました。
 そして、在宅での支援について、オレンジプランでも言われている「認知症になっても、できる限り地域で暮らし続ける」そのためには、認知症の早期診断・早期支援が重要であり、訪問リハビリや訪問看護等の医療系サービスの早期介入が重要であると伝えて頂きました。
つぎに、入院中のご利用者に対しても、できるだけ早期に医療機関と連携を図ることで、訪問看護からも在宅を見据えた助言ができることや、退院前カンファレンスに参加して連携することで、退院後も切れ目の無い支援が行えることを伝えて頂きました。また「最近では、終末期をご自宅で迎えられる利用者が増えており、早期から関わることで関係性をつくることができ、それがより良い支援につながります。」と森田所長
の言葉に、退院前のカンファレンス大切さと関係作りの重要性を改めて気づかせて頂きました。
後半は、「訪問看護は、医療処置だけではなく、療養上の世話という役割があり、例えば何らかの疾患により、入浴時に体調管理が必要であったり、精神的に不安がある方などには、清拭や入浴介助の支援も行っています。」と訪問看護の役割の広さを説明され、さらに介護保険と医療保険の違いや、指示書についてなど複雑な制度もQ&A方式で分かり易く説明して頂ました。
最後に地域で担う訪問看護の役割として、「多職種と連携して安心して暮らせる町づくりをめざし、病や老いとともにその人らしく生き抜くことを支えていく役割を担っている」と結ばれ、私たちケアマネジャーも更に学びを深め、訪問看護との連携図り、協働していきたいと思いました。