地域ケアセンター 活動報告

6月「誰もが住みよいまちづくり」~ノーマライゼーションの実践

6月の健康教室は、4支援センター協賛で開催させていただきました。国見苑在宅介護支援センターの鈴木雅也氏を講師に、「誰もが住みよいまちづくり」~ノーマライゼーションの実践~とのタイトルでお話していただきました。
 まず、「ノーマライゼーション」といった言葉を聞いたことがありますか?と尋ねられました。認知症の人、障害がある人、皆が普通に地域で安心して暮らせることです。その為に、障害や病気、認知症について正しい知識を持つことが「ノーマライゼーション」の実践の始まりですと話され、今回は、認知症の正しい理解を中心にお話をしていただきました。
 認知症を正しく理解するために、認知症になれば誰でも現れる症状である「中核症状」と環境や人間関係が影響する「周辺症状」の説明から始まりました。このことを理解することで、認知症について正しく理解する為の基本になります。そして、認知症の人と接するときの心がまえとして、失敗した行動に対して指摘したり、叱ったり、また命令口調の接し方は、私たちも、嫌だと感じる様に、とってはいけない行動だとお話していただきました。
 認知症にならないコツとして、生きがいをもつ、新しいことに関心をもつ。地域の方など交流をする、感謝の心を持つなど、毎日の生活が大切だと伝えて頂きました。
 今回のテーマである、「誰もが住みよいまちづくり」は、地域の中で、住民同士が、ちょっとした思いやりや助け合いで、地域で安心して暮らせることができる。風邪をひいた方に対して優しく接するように、認知症の方にも自然に優しく接してあげてください。御所の町は、そんな優しい町だと感じています。専門的な支援が必要な時は、いつでも私たちが力になります。と力強い言葉を投げかけられました。
 そして、鈴木氏自らギターを手に取り、2曲の歌を披露して下さいました。「回想法」といって懐かしい曲を聴いたり歌たったりすることは、その時代を思い出す機会となりますよと、昭和30年に流行した「カスバの女」、そして、鈴木氏自作の「葛城の山々に抱かれて」を披露していただきました。2曲目は、健康教室での披露は2回目だったことからか、会場から、鈴木氏の歌声に合わせて口ずさむ光景があり、この歌を知ってくださっている方がおられて嬉しいと鈴木氏も感激している様子でした。
 歌詞の一部に「葛城の山々に抱かれて 私たちはこの町で 生きていきたい」という一説がありました。地域の中のつながりを深め、誰もが安心して暮らせる町に一歩づつ近づいてゆきたいと感じさせられた健康教室でした。
 最後に、4支援センターの代表者が参加してくださった皆さんに挨拶をさせていただきました。締めくくりの言葉として中尾より、「地域包括支援センターを中心に4支援センター、そして地域の皆さんとがつながり、共に安心して暮らせる町を目指してゆきましょう」と伝えられ、健康教室が終了しました。