地域ケアセンター 活動報告

7月公開研修会のご報告

見過ごすな!そのサイン ~尿路感染・肺炎・脱水~
今回の研修会は「見過ごすな!そのサイン ~尿路感染・肺炎・脱水~」をテーマに、山田淳美 看護師を講師に開催させて頂きました。
はじめに、顔にたくさんの汗をかき、息も荒々しく、苦しまれているおばあさんとその状況を帰宅した介護者が困惑している場面が映り、そして、その4時間前のおばあさんの状態と家族の介護場面が映像で写し出されました。
この動画を見て、山田看護師より、「さて、おばあちゃんに何が起こったのでしょうか。」と投げかけられ、考えられる原因についてグループワークを行いました。各グループで「水分が少なかったのでは?」「バルーンカテーテルの位置が高い?」 「尿量が少なく色も濃いので脱水?」等様々な意見がでました。
山田看護師からは、「映像は尿路感染・肺炎・脱水になりやすい状況を再現したものです。」と説明があり、誤嚥性肺炎の発症の原因や脱水に陥りやすい室内や生活環境の状況、続いて、尿路感染になりやすい方の要因について看護師の立場から説明がありました。
 そのなかで、高齢者の肺炎の80%が誤嚥性肺炎であることから嚥下造影の映像による誤嚥の仕組みや竹田言語聴覚士による「お口のリハビリ」運動の実演を通し、より肺炎についての早期発見や予防について理解を深めることができました。
最後に、山田看護師からは、「今回紹介させて頂いたポイントをみなさんと共有させて頂いて、肺炎・脱水・感染の予防に繋げられればと思います。」と伝えられ、冒頭の「望ましくない介護」場面の映像とは逆に、「望ましい介護」場面の映像が紹介されました。
今回は、医療的な知識を持ち介護を行うことの大切さを再確認することができた研修会であり、普段のモニタリングやケアの中で注意すべき多くの視点を学ぶことができました。