地域ケアセンター 活動報告

9月 公開研修会のご報告

「知っておきたい感染症パート2」と題して、御所訪問看護ステーション 国場優子看護師より、感染症についてのお話をして頂きました。
先ず、感染症は、「感染源・感染経路・感染性宿主」の3つの要素があってはじめて成立する、そして感染性宿主になり易いのは小児、高齢者、糖尿病などの基礎疾患のある人、抵抗力(免疫)の低下している方々であると説明があり、免疫については、我々の体の中では様々な細胞が役割を持って外から進入するウイルスと戦っているとの興味深い内容を教えて頂きました。
その後、具体的に「インフルエンザ」「ノロウイルス」「疥癬」の症状・留意点等を伝えて頂き、特に、高齢者において留意しなければならない点として「インフルエンザ」では、肺炎の合併症であり、肺炎球菌ワクチン接種が有効であること、「ノロウイルス」においては、脱水の予防の重要性を伝えて頂きました。
そして、「疥癬」をはじめ感染予防の重要性について、「施設等では、感染の拡大を防ぐ為、利用について制限がかかる場合もあり、家族の介護負担や精神的不安も増える。そのため、未然の感染予防と、ご家族を含め、二次感染予防も大切である。」ということを伝えて頂きました。
最後に「知っておきたい医療知識」として、血液検査について、少しお話しをして頂きました。血液は全身の健康状態を反映していると説明があり、よく耳にする「CRP」については体内に炎症や感染、組織の損傷が起きた時に血液中に増えるタンパク質の一種であり、CRPが高くなった時に感染症や肺炎も疑われますがその数値だけでは判断しないで他の検査や診察で診断をされるというポイントも伝えて頂きました。
高齢者は、体力や免疫力が低下するため、重篤化すると生命の危険に繋がります。ケアマネジャーは、医療知識を深め、他職種からの気づきを専門職に伝達をしなければならない大きな役割があります。また、利用者に関わるスタッフが感染症に対する知識を持ち、感染の媒体にならない為に、体調管理をすることも重要であることを再認識することができました。