地域ケアセンター 活動報告

9月 公開研修会のご報告

「私の街は住みやすい?」
9月の公開研修会は、「私の街は住みやすい?」をテーマに鴻池荘理学療法士、堀田修秀氏、鴻池会介護支援専門員、松村光子氏を講師に開催致しました。
 今回は、初めての明日香村健康福祉センターでの開催でしたが、医師・包括支援センター職員・介護支援専門員・民政委員・施設や在宅サービス事業所の方々など、85名を超えるご参加を頂きました。
 はじめに、堀田から、「介護を取りまく状況」と「地域包括ケアシステム」の説明があり、その中で「家族が自宅で介護を受けたい、受けさせてあげたいと考えておられる方が7割以上おられますが、現状の制度や社会資源のままでは、希望の実現は困難と厚労省の統計から予想されています。”地域包括ケアシステム”はその希望を実現するための手段で、課題は地域の特性に応じたケアと、地域力です。」と参加者に投げかけました。
 また、「地域ケア会議」の説明では、困難事例をケアマネジャーが中心となり、地域の課題として解決していく「地域ケア会議」の様子をビデオで紹介させて頂きました。(ビデオは、スタッフが、脚本・出演・撮影・編集しました。)楽しみながら、個人の課題が地域の課題にも通じている事や会議の重要性をイメージして頂けたのではないかと思います。
その後、松村の進行により、認知症の母と発達障害の息子さんの在宅生活を継続するために、「どのような支援が必要であるのか」というテーマでグループワークを行いました。
各グループからは、「環境因子」に働きかける支援や課題など、とても参考になる意見が発表されました。その中で、明日香村国保診療所の武田医師より、「落ち着いて、ぼけていられるような環境づくりを地域で話あっていければ良いですね」とのコメントがあり、認知症になっても住み慣れた地域で暮らせる「地域包括ケアシステム」の本質”環境因子=地域作り”に気づかされました。
 今回の研修会では、ケアマネジャーが中心となり、地域ケア会議を繰り返し行うことで、地域のネットワークづくりや地域課題の発見・把握を行うことができ、社会資源の開発や、街づくりに発展し、それが国(制度)をも動かし、地域包括ケアシステムの実現へつながっていくことを皆さんと一緒に学びました。
 ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。