地域ケアセンター 活動報告

9月 公開研修会報告

認知症についてもっと知ろう Part3
平成25年9月20日「認知症をもっと知ろう パート3」と題し、認知症の基本的知識や早期発見の大切さと受診の手がかりとなるポイントについて、医療法人鴻池会 平井 基陽理事長を講師に公開研修会を開催しました。
はじめに、全国的な高齢化と認知症の方の増加率と、御所市での状況を伝えられ、国の動きについては、昨年9月より全国で数ヵ所モデル事業として地域包括支援センターを中心に民生委員や認知症サポーター等で認知症初期集中支援チームを作り、認知症の早期発見に向けた支援をおこなっていると説明されました。その後、認知症の基礎的な講義があり、その中で「認知機能の低下によって日常生活や社会交流に対して支障が出てくるため在宅生活を送るための支援として、認知症に対する周囲の理解と本人だけでなく介護者のサポートを行うことが重要である。」と伝えられました。
そして、認知症の方への対応や注意点については、認知症になると視野が狭くなるため、会話をする際はその方の視界に入って目線を合わせて話しをすることや足元が見えにくいため転倒に注意が必要であること、また全ての音が騒音に聞こえるためスタッフ同士の大声での会話を控え、認知症の方に混乱や興奮があれば静かな部屋に移っていただくなどわかりやすく具体的な内容で伝えていただきました。
最後に、認知症は早期の診断が大切であり、「疾患によっては治る可能性がある。」「薬を使うことで進行を遅らせることができる。」「本人や家族が将来に備えて介護計画を立て認知症について学習するなどの準備ができる。」と説明がありました。また、認知症の予防として、「1.栄養を取る。」「2.有酸素運動」「3.睡眠改善と短時間の昼寝」があり、認知症の治療に睡眠が見直されていると伝えられました。
私たちケアマネジャーは認知症の早期発見のポイントや早期治療のメリットを本人や家族に伝えることで早期受診を促していくことが大切です。そのためには、サービス提供時やモニタリングで本人のわずかな変化や家族の発言から認知症の早期発見に努め、スムーズに早期受診につなげるために普段から信頼関係を作ることが大切ではないかということを改めて考えさせられる研修会となりました。